純利益が18%増で過去最高を記録 武蔵野銀行、25年3月期決算
2025/05/13/11:18
武蔵野銀行が9日発表した2025年3月期単体決算は、純利益が前期比18・8%増の127億6900万円で6年連続の増益、過去最高を記録した。本業のもうけを示すコア業務純益(投資信託解約損益除く)は7・5%増の161億1100万円だった。
国内外の金利上昇を背景に貸出金利息や有価証券利息配当金などの資金利益が6・3%増の459億2200万円と堅調。手数料収入の役務取引等利益が10・4%増の105億5700万円と法人・個人関連ともに伸長したことが大きくけん引した。
貸し出し先の倒産に備える与信関係費用は、個別貸倒引当金の繰り入れが減少したものの、一般貸倒引当金の取り崩しが減少したことなどから9億円増の15億円となったが、想定内に収まった。
期末の貸出金残高は2・9%増の4兆1264億円。中小企業の設備投資や個人の住宅ローンへの円滑な資金供給に注力。預金等残高は1・3%増の5兆936億円、投資信託などの預かり資産は3・4%増の7219億円だった。
26年3月期の純利益予想は前期比4・9%増の134億円を見込む。
9日にさいたま市内で記者会見した長堀和正頭取は米国トランプ政権の強硬な通商・関税対策による国内経済の先行き不透明感に懸念を示しながらも、「今後も地域金融機関の本分である資金供給やコンサルティング機能に努めていく」と意欲を示した。今期は中期経営計画の最終年度に当たることから、「地域の持続的発展に貢献したい」と述べた。
1株当たりの年間配当金は、25年3月期が20円増配の125円。26年3月期は15円増額の140円と予想した。










