埼玉新聞

 

創業65年…老舗の印刷業者「雄文社」が破産 さいたま市浦和区 紙媒体の需要縮小が響く 学校図書などで業績【倒産情報】

  • 「雄文社」本店=さいたま市浦和区常盤(帝国データバンク提供)

    「雄文社」本店=さいたま市浦和区常盤(帝国データバンク提供)

  • 「雄文社」本店=さいたま市浦和区常盤(帝国データバンク提供)

 帝国データバンクによると、印刷業者の「雄文社」(さいたま市浦和区)が、4月21日にさいたま地裁より破産手続き開始決定を受けた。負債は約1億円の見込み。

 同社は、1960年(昭和35年)4月に設立された印刷業者。冊子や封筒、伝票をはじめ、広報誌やカタログ、ポスターなど商業印刷も幅広く扱っていた。埼玉県やさいたま市、川口市などの官公庁からは学校図書に関する業務も受注し、2000年8月期には年売上高約3億4000万円を計上していた。

 しかし、紙媒体の需要が年々縮小していくなか、売り上げも徐々に減少。近年の年売上高は2億円を割り込み、収益面は厳しい状況が続いていた。資金繰りが限界となり事業の継続を断念した。

 破産管財人には、石塚洋一弁護士(浦和はやと法律事務所、さいたま市浦和区)が選任されている。債権届け出期間は5月30日までで、財産状況報告集会期日は9月8日午前10時。

=埼玉新聞WEB版=

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