埼玉新聞

 

深谷の突風は風速約35メートル 竜巻発生の情報なし 気象庁「ダウンバーストの可能性高い」

  • 突風で屋根が破損した漬物工場と散乱するトタン屋根=18日午前10時ごろ、埼玉県深谷市普済寺

 気象庁は18日、17日午後7時ごろ、深谷市山河(やまが)から岡部で発生し、被害をもたらした突風の種類について、「ダウンバーストの可能性が高いと判断した」と発表した。強さは風速約35メートルと推定され、日本版改良藤田スケールで6段階のうち一番下のJEF0に該当するという。

 ダウンバーストは積乱雲から吹き下ろす下降気流が地表に衝突し、水平に吹き出す激しい空気の流れ。熊谷地方気象台によると、17日は暖かく湿った空気や本州付近の上空約6千メートルに流れ込んだ氷点下6度以下の寒気の影響で、大気の状態が非常に不安定となり、活発な積乱雲が発生した。

 同気象台は職員を気象庁機動調査班(JMA―MOT)として現地に派遣し調査を実施。突風発生時に活発な積乱雲が付近を通過中だったが、竜巻に伴って発生する細長い漏斗(ろうと)雲や移動する渦の目撃など、竜巻の発生を示唆する情報は得られなかったという。

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