埼玉新聞

 

女逮捕…勝手に他人の「au PAY」でコンビニ買い物、転売か 情報源はフィッシング、見破る鍵はURL

  • 飯能署=飯能市大字双柳

 スマートフォン用決済アプリ「au PAY」を不正に使い、商品を購入したとして県警サイバー犯罪対策課と飯能署は29日、詐欺の疑いで、飯能市大河原、無職の女(42)を逮捕した。

 逮捕容疑は5月12日午後5時15分ごろ、飯能市内のコンビニエンスストアで店員に対し、自身のスマホに川越市の60代女性名義で登録された「au PAY」のバーコード画面を提示し加熱式たばこ1カートン(販売価格5800円)をだまし取った疑い。

 同課によると、不正使用された5月12日に、女性の元へ心当たりのない決済通知が届き、翌13日に警察に相談。コンビニ店の防犯カメラの映像などから女を特定した。女は、調べに対し「バーコードを使い加熱式たばこを購入しただけ」と容疑を一部否認しているという。

 加熱式たばこはいずれかの場所に配送されていて転売されたとみられる。飯能周辺では同様の手口の被害が複数報告されていることから、県警は余罪があるとみて調べる。

■フィッシングメールが情報源

 今回の事件は、フィッシングメールに女性のIDとパスワードを入力させて、個人情報を抜き取ったとみられる。キャッシュレス決済アプリが不正使用され、商品がだまし取られる被害が多発しているが、その発端はフィッシングメールがほとんど。サイバー犯罪対策課によると、不審なメールは入力し終わってから気付くケースが定番で「メール内のリンク先を安易にはクリックせず、個人情報や認識符号の入力を求められた際には接続しているサイトのURLが正規のものか確認してほしい」と呼びかけている。

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