救急出動が最多更新…3年連続で8万件超 さいたま市 冬場の件数増、感染症による搬送の影響か 火災件数も増加
さいたま市消防局の2024年の救急出動件数は8万6567件で、前年より1532件(1・8%)増えたことが、市消防局の24年統計(概数)で分かった。同市が01年に合併後の過去最高を更新し8万件を超えるのは3年連続となった。同局救急課は冬場の件数が増加していることから「感染症による搬送の影響が大きかったのではないか」としている。
同課によると、月別出動件数は多い順に7月が8663件、12月が8502件、8月が7761件、1月が7577件。月平均は前年比128件増の7214件だった。事故種別では「急病」が最多の5万8936件で、前年比813件の増加。「一般負傷」は780件増の1万3506件、「転院搬送」は226件増の4262件で続いた。
救急搬送人員は前年より2071人増の7万3069人で、出動件数とともに過去最多を3年連続で更新。年齢別では、65歳以上の高齢者が4万679件で55%を占めた。
6~9月と1~3月、12月4カ月の出動件数を比較すると、6~9月の夏季は3万348件で前年より1076件減少しているのに対し、1~3月と12月は2万9728件で2585件の増と、冬季の増え幅が目立った。同課は「新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症は冬場に増える傾向にあるので、その影響が年間の出動件数を押し上げた」と分析する。
市消防局予防課によると、火災件数は354件で前年比41件(13・1%)増えた。内訳は建物火災219件、車両火災31件など。死者数は3人増の17人、負傷者は4人減り47人だった。出火原因は「放火(疑いを含む)」が51件で最多。「こんろ」と「電気機器」がともに36件、「電灯・電話等の配線」33件、「たばこ」32件と続いた。行政区別では、多い順に岩槻58件、大宮48件、見沼45件だった。
同局警防課によると、救助出動件数は過去最多を更新する1169件で、前年より144件増加。救助活動件数は72件多い750件、救助人員は34人増の455人だった。










