埼玉新聞

 

ぶん殴りたい…生徒に黒板消しを投げた教諭処分 さらに頭つかみ負傷させ「人として嫌なんだよ」…生徒が親に相談し発覚 「焦った」と説明する教諭「自分の息子のように思い、メンタルを強くしようかと」

  • 【地図】南部教育事務所ー事件用

    生徒に暴言や体罰、教諭を停職処分=南部地区

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 埼玉県教育委員会は23日、生徒に暴言や体罰を加えたとして、南部地区の公立中学校の男性教諭(61)を停職6カ月の懲戒処分にした。

 県小中学校人事課によると、男性教諭は2024年7月25日~8月4日、顧問を務める吹奏楽部の部活動中、3年生の男子生徒に、他の生徒の前で「人として嫌なんだよ」「ぶん殴りたい」「こういう人になっちゃ駄目だよ」などと暴言を発した。また、男子生徒に黒板消しを投げつけるなどの威嚇や、胸ぐらをつかんで壁に押し当てる、頭を両手でつかんで左耳の後ろ2カ所に5ミリ四方の傷を負わせるなどの体罰を加えた。

 生徒が7月31日に「我慢ができない」と保護者に相談。保護者が翌日、学校に被害を訴えた。期間外や他の生徒への体罰の事実はないという。

 県教委の聞き取りに男性教諭は、男子生徒が楽器の演奏を間違えたことなどを理由に挙げ、「生徒のメンタルを強くしたいと思った」「自分の息子のように思っていた」としたほか、8月4、10日にコンクールがあったことから「大会が近くて焦っていた」と説明した。「自分の起こした行為を忘れてしまってはいけない。二度とこのようなことを繰り返さないよう反省している」と話したという。

 また、発覚した際の対応が不十分だったとして、同校の校長(57)を戒告の懲戒処分にした。
 

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