埼玉新聞

 

雅楽師・東儀秀樹さん、疫病鎮める舞を奉納 埼玉・所沢サクラタウンで鎮花祭「希望をもらえるような瞬間」

  • 拝殿内で舞を奉納する東儀秀樹さん=2日午後、所沢市東所沢和田の武蔵野坐令和神社

 所沢市東所沢和田のところざわサクラタウン内にある武蔵野坐令和神社で2日、鎮花祭が行われ、雅楽師の東儀秀樹さんが舞を奉納した。

 鎮花祭は古来、春になると花びらが散るときに疫病が分散し流行病を起こすとされたことから、これを鎮める目的で行われている。平安時代の律令の注釈書にも現在の奈良県三輪山に鎮座する大神神社と狭井神社で祭りを行うと記されているという。

 2年以上続く新型コロナウイルス感染症の早期収束の願いも込めて行われた鎮花祭に東儀さんは長男典親さん(15)と共に参加。式が始まると東儀さんらが奏でる音色が拝殿内に響き渡り、みこによる豊栄の舞の後、東儀さんによる奉納舞が行われた。

 東儀さんは「(感染状況が)少し収まりの兆しが見えてきたところで儀式に参加できたことは新たな気持ちで光に向かうような希望をもらえるような瞬間でした」と振り返った。

ツイート シェア シェア