埼玉新聞

 

叱られる息子をスマホで撮る母親…店で男が正座させる異様な光景 市「母子は良好関係」…数日後、息子死亡

  • うずくまって顔を伏せる母親=6日午前8時すぎ、寄居署

 今年1月、本庄市の自宅の床下に5歳男児の遺体を埋めたとして、県警捜査1課と本庄署は5日、死体遺棄の疑いで、本庄市本庄3丁目、男児の母親(30)ら男女3人を逮捕した。県警は6日、遺体を司法解剖して男児が亡くなった経緯などを調べる。

 他に逮捕されたのは、母親と同居する無職の男(34)と無職の女(54)。34歳男と54歳女は内縁関係で、捜査関係者によると、いずれも「3人で穴を掘って埋めたことは間違いない」と容疑を認めているという。

 逮捕容疑は共謀の上、今年1月中旬ごろ、自宅に男児の遺体を埋めた疑い。

■半年前、虐待を疑う通報 市の判断「兆候なし」

 本庄市は6日、市役所で会見を開き、亡くなった男児について、過去に虐待を受けている可能性があるとの通報が寄せられていたことを明らかにした。

 市によると、通報があったのは昨年9月6日。市内の飲食店などから「男児が店内の座席で正座をしながら食事を与えられずに説教を受けている」という内容だった。男児は母親のほか、夫婦とみられる男女2人の計4人で訪れ、男に叱責されている様子を母親がスマートフォンで撮影していたという。

 翌日から市は保育園や電話などで母親と定期的に連絡を取った。母親は「市内の知人宅に同居しており、息子が言うことを聞かないので同居人に叱ってもらっている」などと話し、身体的な暴力はなく、しつけの一環と説明したという。

 市はそのような行為をしないように指導した上で、一時保護の必要性や生命の安否に関する危険性はないと判断。男児が通っていた保育園からも虐待の兆候について言及がなかったことから、保育園に異変が起きた際の報告を依頼していた。

 一連の対応について市は「虐待の兆候が見られなく、母子関係が良好だったことから対応に問題はなかったと考えられる。結果として何とかできなかったかと思うが、それぞれの時点では適正だったとという認識でいる」とした。

 吉田信解市長は「このようなことが二度と起きてほしくない。事件の全容が早く解明されるよう、市としてもさまざまな角度から今回の事件を考えたい」と述べた。

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