埼玉新聞

 

グランエミオ所沢で注目「電車自販機」登場 運転室から見える風景映像が画面に流れる 商品を買う方法は

  • 電車の運転室から撮影した映像が流れる自販機=グランエミオ所沢2階セントラルプラザ

 電車の運転室から撮影した前面展望映像が流れる自動販売機が西武線所沢駅直結の商業施設「グランエミオ所沢」(所沢市)に設置され、駅利用者や通行人の注目を集めている。

 設置したのは自動販売機の製造・販売を手掛けるPRENO(東京都渋谷区・肥沼芳明社長)。西武線の黄色い電車「2000系」を模した自販機前面に設置されている32インチのモニターに映像が映し出される仕組み。購入者が自販機の前に立ったり、画面に触れると商品購入画面に切り替わる。

 映像は西武鉄道協力の下、今年1月に西武池袋線飯能駅から池袋駅にかけて走行した電車の運転室にカメラを設置し、実際の風景を収録した。自販機では飯能駅~元加治駅、西所沢駅~所沢駅、中村橋駅~練馬駅、椎名町駅~池袋駅の4区間の映像が流れる。飯能駅出発直後に複数の線路を切り替えながら左右に進む様子や特急ラビューとのすれ違い、ターミナル駅の池袋駅ホームへ吸い込まれるように進入する場面などが見どころの一つ。

 現在、自販機で販売されているのは狭山茶の煎茶・ほうじ茶の飲み比べセットとティーバッグの2種類。いずれも税込み1080円で所沢市北秋津の大和園油屋製茶所製。現金の使用はできず、QRコード決済とクレジットカードに対応している。今後も地域の特産物を中心に取り扱い商品を増やしていく方針。

 肥沼社長は「地域に根差したものの方が長く愛されると思い企画した。コロナ禍で外出を控える中、少しでも旅行気分を味わってもらえれば」と話していた。

ツイート シェア シェア