埼玉新聞

 

うな重、何杯食べても1万円!さいたまのうなぎ料理の老舗が食べ放題企画 抽選申し込みは10日まで

  • 「浦和の伝統的な食文化を思う存分楽しんで」と話す金子剛社長(左)と長男の篤史さん

 JR中浦和駅から徒歩1分、さいたま市南区の別所沼公園そばにある、うなぎ料理の老舗「うらわのうなぎ萬店(まんだな)」。今年で創業135周年を迎える同店では、古くから地域に根付いている食文化「うなぎのかば焼き」をたくさんの人に堪能してもらおうと、文化の日の11月3日に合わせて「うな重食べ放題」イベントを企画。10日まで抽選申し込みの希望者を受け付けている。

 今回の企画は制限時間の60分間に松重かば焼きと同白焼き(いずれも通常4600円相当)を交互に食し、制限時間内であれば何杯食べても一律1万円(税込み)という赤字覚悟の大サービス。午前と午後の部を合わせて計48人の定員に対して、7日時点で500人超の申し込みが殺到している。

 通常は家族の祝いごとや企業の宴会など団体客でにぎわう同店。コロナ前と比べて売り上げはまだ5割程度だが、「ずっと暗い話が続いていたので何か明るい話題を提供したかった。ちょうど埼玉県誕生150年やさいたま市誕生20年の節目でもあるので相乗効果で地域全体を盛り上げていければ」と4代目の金子剛社長(70)。昨年11月には都内の大手リース会社勤めだった長男の篤史さん(41)が経営に加わり、SNSや動画による情報発信など新たな試みも始めた。

 今回のイベントを企画した篤史さんは「かば焼き発祥の地と言われるほど浦和の食文化に欠かせないうなぎ。全国に誇れるこのブランド力を生かさないのはもったいない」と熱く語る。「江戸時代から続く伝統を守りつつ、老舗であっても既存の価値観にとらわれず、遊び心満載の企画を次々と繰り出していきたい。3杯食べれば元が取れますよ」と笑顔で話している。

 抽選の申し込みは同店ホームページ内(http://www.mandana.jp/)お知らせ欄の応募フォームから。

 問い合わせは、萬店(電話048・862・5648)へ。

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