2019年12月26日(木)

ムーミンバレーパーク、経済効果93億円 駐車料金を平日無料に 満足度を高める新たな取り組みも

キャラクターとの触れ合いも楽しめる=24日、飯能市のムーミンバレーパーク

 飯能市の宮沢湖畔に3月16日オープンした「ムーミンバレーパーク」。童話ムーミンの物語をテーマにした施設で、2018年11月に先行開業していた北欧のライフスタイルを体験できる施設「メッツァビレッジ」と合わせ、整備されていたメッツァが全面開業となった。

 メッツァ全体の来場者は3月26日には50万人を突破した。3月のムーミンバレーパークのグランドオープン後も順調に来場者数は伸び、ゴールデンウイーク期間中には10日間で約12万人が訪れ、7月26日には来場者が100万人を突破した。

 より利用しやすい環境を整備するため11月からは駐車料金を平日無料にしたほか、入園とアトラクションがセットになったワンデーパスの発売を開始した。

 顧客満足度を高める新たな取り組みとしては、アトラクションや施設にまつわるムーミンの物語を映像などで紹介する「ストーリーの扉」を設置。物語を追体験できるストーリーガイドを配布するなど魅力発見のための解説などを充実させた。

 施設を運営する「ムーミン物語」の担当者は「来年3月にムーミンバレーパークは1周年を迎える。1年間の運営実績に基づいて計画を策定することができる」と話し、取り組みの効果を見極めるとしている。

 飯能市の中心駅である西武鉄道飯能駅では、今年3月フィンランドのデザイナーによって、ホームや階段の床や柱を西川材で装飾するなどフィンランド風のデザインに改装した。同駅の4月から6月末までの定期外乗降客数は前年同期比と比べ19万7千人増加。メッツァ開業による人の流れが数字としても表れている。

 飯能市は7月、メッツァ開業による市内経済への効果の把握、また中心市街地をはじめとした市内事業者とのさらなる連携に向けて、駿河台大学、飯能商工会議所と連携しアンケートを実施。「メッツァ開業後の客数や客層の変化」「今後の取り組みに関する意向」など12項目で問う内容で市内商店街の店舗や宿泊業事業者など301事業者を対象に行われ、136事業者から回答を得た。

 アンケートで、「メッツァ開業による効果があるか」との質問には、建設工事業で100%、不動産サービス業で80%、宿泊業で75%、金融サービス業で50%、飲食業・飲食小売業で36・4%が効果があると回答した。

 市地方創生推進室によると、メッツァから駅へバスで移動した観光客が商店街訪れることが少ないなど波及効果がまだ低いと感じている事業者もいるという。市は「どういった方策で訪れた人に足を止めてもらえるのか、今後検討していく必要がある」と話している。

 飯能市はメッツァ開業による経済効果は約93億円と試算してる。市ではメッツァのほかにも新たな観光施設の建設や名栗など多くの観光資源を抱える。市は「今ある部分と新たにできる部分を連携させる施策を先手を打って進めていく必要がある」と話している。

■ムーミンバレーパーク

 飯能市の宮沢湖畔に3月16日オープンした。2018年11月に開業した無料ゾーン「メッツァビレッジ」と合わせ全エリアがオープンとなった。童話ムーミンの世界観を追体験できる施設でメインの「ムーミン谷」など四つのエリアで構成される。約7・3ヘクタールの敷地にはムーミン屋敷やアスレチックやツリーハウスのある「おさびし山」、作者のトーベ・ヤンソンの作品を紹介する展示施設などがある。

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