2019年6月2日(日)

聖火リレー、埼玉県内のスタート地点は川口・青木町公園 聖火台レプリカが鎮座「出発地点にふさわしい」

青木町公園の一角に設置されている聖火台=1日、川口市

 新2020年東京五輪・パラリンピックの聖火リレーのルートが1日発表され、埼玉県内は3日間で計40市町の計23区間が設定された。名勝や歴史的な街並みから都市部までを網羅したコースだ。「記憶に残るレガシーに」「良い景色を見てほしい」。市民らは埼玉の魅力を世界に発信する機会と捉える。

■旧国立競技場で使用の聖火台「レプリカ」が鎮座

 聖火リレーの県内スタート地点に決定した川口市の青木町公園には、1964年の東京五輪の際、旧国立競技場で使われた聖火台の「レプリカ」が展示されている。自転車置き場の横に鎮座したレプリカは川口の鋳物文化を象徴し、市民にとって身近な存在だ。

 同公園をよく訪れるという70代主婦は「レプリカがあるこの公園は出発地点にふさわしい」と笑顔。「前回の東京五輪はテレビで見ていたが聖火リレーがここからスタートするならば、来年の大会はもっと身近に感じられそう」

 高校の友人らとダンスの練習をしに来ていた高校1年の小薮裕貴さん(16)は、聖火リレーのスタート地点になったことに驚いた様子。「川口が多くの人に注目されるきっかけになってくれたらうれしい。リレーはぜひ友達と見に来たい」と話した。

 今年10月には1964年東京五輪でシンボルとなった聖火台が、川口にも東日本大震災の被災地を巡回後、一時「里帰り」する。公園内の「聖火台」と並んだ姿を見たいとの市民の期待も高まりそうだ。

 それが55年ぶりの「父と子の再会」になるからだ。東京五輪で点火された聖火台は、同市の鋳物師鈴木文吾さんが製作した。父萬之助さんと一緒に取り組んだ最初の聖火台が失敗し、そのショックで萬之助さんが急逝した後に文吾さんらが製作した。同公園の聖火台は失敗した第1号機そのもの。東京五輪の聖火台とは兄弟の「兄」のような存在だ。

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