2019年5月3日(金)

渋沢翁ゆかりの旧黒須銀行、竣工110周年を祝う 建物内が一般公開、大勢の人が訪れる

かつて重役会議や株主総会が行われた旧会議室で関係者を招いて開かれた竣工110周年を祝う会=2日、入間市の旧黒須銀行

 新1万円札の顔になる深谷市出身の実業家渋沢栄一ゆかりの旧黒須銀行(入間市宮前町、市指定文化財)が竣工(しゅんこう)110周年になるのを記念した祝う会が2日、保存されている建物で開かれた。創業家の繁田進さん(64)ら関係者約50人が出席。往時を懐かしみ、渋沢の偉業をしのんだ。

 旧黒須銀行本店は地元の名士繁田満義が設立。1909年5月2日に竣工式が行われ、翌3日に営業を開始した。合併を経て埼玉銀行(現埼玉りそな銀行)豊岡支店を最後に、建物は60年11月まで使われた。現在は市博物館が管理している。渋沢は満義と懇意だった縁で、創業当初の黒須銀行で顧問を務めている。

 2階の旧会議室を会場に開かれた祝う会には、当初重役だった発智家や滝沢家などから末裔(まつえい)が出席。来賓の田中龍夫市長は「子孫の方々がこれほど集まることはそうない。市も今後、地元の歴史や文化を磨き上げていきたい」とあいさつ。繁田さんは「渋沢が紙幣の肖像画に決まり、さらに令和が始まったこの時期に110周年を迎えられ喜ばしい」と話していた。

 竣工110周年記念として2、3日は建物内が一般公開され、貴重な文化財をひと目見ようと、たくさんの人が訪れた。渋沢揮毫(きごう)の書(複製)なども展示され、市内の会社員岸原貴絵さん(35)は「渋沢栄一が入間でも尽力されていたことを知り驚いた」と熱心に鑑賞していた。

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