2021年6月18日(金)

埼玉の橋は1万9千!多くは50年以上経過 ものつくり大学で「橋の点検補修」研修会 劣化は待ったなし

劣化した鉄筋コンクリート床版の断面を見て、ひび割れやモルタルによる修復を確認する参加者=行田市のものつくり大学

 埼玉県内橋梁(きょうりょう)の点検、補修などの維持管理の効率化を学び、技術者の育成につなげていく「橋梁メンテナンス技術研修会」が、行田市のものつくり大学で行われ、自治体職員、民間技術者、学生らが参加した。

 県内には約1万9千の橋がある。その多くは1940年代から70年代に建設され、50年以上が経過し、老朽化が大きな社会問題となっている。しかし、橋を点検し診断できる技術者は少なく、効率よく精度の高い点検技術の開発が必要だという。

 社会問題化していることを背景に、2018年には埼玉橋梁メンテナンス研究会が設立され、橋梁補修に関わる研修会を実施してきた。今回は、技術向上に役立つ載荷実験や非破壊検査の講義・実習を盛り込んだ。

 建設棟では、腐食した鋼桁や劣化した鉄筋コンクリート(RC)床版を展示。同大の学生の協力を得ながら、電磁誘導を使って鉄筋を探査したり、反発硬度法によるコンクリート強度を測定した。RC床板の曲げ強度の実演も見学。破壊後のRC床版に鋼繊維補強高強度緻密モルタルで上面増厚した補修床版の曲げ強度も確認した。

 同研究会代表で埼玉大学の睦好宏史名誉教授は「県内橋梁の劣化は待ったなし。今後も保全の施策や技術に対し検討・研究を行うことで補修・補強など維持管理の効率化に貢献し活動していきたい」と話していた。

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