埼玉新聞

 

<ランチ>驚きの柔らかさ!一番人気「梅みそかつ丼」いかが 埼玉・越生の岩井屋 みそダレも絶妙

  • 梅みそかつどん

  • 店主の小鷹実さん

 薄くスライスしたロース肉をミルフィーユ状に重ね、そこに越生特産の練り梅とシソを挟み、カラッと揚げたトンカツ。元気よくかぶりつくと、柔らかい肉感に驚かされ、すぐに程よい酸味と甘辛いみそダレが追い掛けてくる。ホクホクのご飯を口に押し込めば、その日は非の打ちどころのないランチタイムになるはずだ。

 昭和2年創業の「岩井屋」で、一番人気の「梅みそかつ丼」(税込み1155円)。「町の名物になるメニューを」と店主の小鷹実さん(72)が十数年前に考案した。「酒、みりんを煮切ったものを梅に練り込み、梅肉からまろやかさを引き出した」と店主。

 みそダレにも手間を掛ける。大鍋に牛すじやダイコンなどを入れ、17~18時間煮込む。できたスープを白みそ、赤みそと混ぜる。仕上げに卵の黄身を使う。みそダレは見た目ほどコッテリ感はなく、トンカツ、ご飯とバシッと合う。

 店は祖父母が起こし当初、団子やせんべいなどを出していた。24歳で店を継ぎ、今は妻節子さん(70)、次男大了さん(41)と切り盛りする。独身時分、近所の町役場に勤めていた節子さんが、お昼になると店によく顔を出していた。そこを見初めた小鷹さん。「天丼ならエビを2、3本多く載せて上げました」と、ランチが結んだ縁を披露する。

【メモ】岩井屋

 越生町越生891(電話049・292・3012)。「鮮魚10点盛りの潮彩づくし丼」(税込み1925円)、「秘伝のたれ うな重」(3300円)もお勧め。営業は午前11時~午後3時、午後5時~9時(新型コロナの影響で現在は午後8時まで)。定休日は水曜日。

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