埼玉新聞

 

夢のタカラジェンヌへ、秩父の16歳が新たな一歩 難関突破、宝塚音楽学校に入学「お客さんを幸せに」

  • 宝塚音楽学校に入学する今泉ねねさん=秩父市内の自宅

 兵庫県宝塚市の宝塚音楽学校で18日、入学式が行われる。入学試験を受験したのは915人で、倍率22・9倍の難関を突破した合格者は40人。107期生となり、宝塚歌劇団のスターを目指して2年間にわたる教育を受ける。

 県内で唯一の合格者だった秩父市出身の今泉ねねさん(16)は「不安はあまりなく、楽しみの方が強い」と入学を心待ちにしている。

 幼少期から踊ったり歌ったりすることが好きだったという今泉さん。小学1年から秩父市内のクボバレエアカデミーに入り、中学2年の時に初めて見た宝塚歌劇公演に感動した。

 「タカラジェンヌになる」と自分も目指すことを決意。宝塚歌劇団雪組の男役として活躍した文月(ふづき)玲さんらが講師を務める熊谷市のバレエスタジオにも通った。

 入試は1次から3次まであり、面接や歌唱、ダンスを通じて資質を判断する。中学3年だった昨年、受験資格を初めて得たが、2次試験で不合格。「すごく緊張していて、力が入り過ぎていた」と振り返る。

 県立秩父高校に進学し、悔しさを糧に自宅での自主練習も増やした。今年は練習の成果を存分に発揮し、自分の合格が判明すると「すごくうれしかった」と号泣した。

 身長は169センチで、手足もすらりと長い。男役として活躍できる日を夢見ている。憧れは宝塚歌劇団雪組男役でトップスターの望海風斗(のぞみふうと)さん。「歌が上手で、芝居もダンスもすごい。いつか私もそんな風になって、お客さんを幸せにしたい」と笑顔を見せる。

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