埼玉新聞

 

自転車で転倒の男性、意識もうろう 南稜高サッカー部員、部活で得た知識で対応 近くの大学生らと救助

  • 平沢昭彦署長(右)から感謝状を贈呈された志水廉さん=19日午後、浦和西署

 倒れていた高齢男性を救助したとして、浦和西署は19日、さいたま市桜区の南稜高校3年生、志水廉さん(17)に感謝状を贈呈した。

 同署と志水さんによると、7月22日午前7時15分ごろ、サッカー部の部活で学校に向かう途中、さいたま市桜区下大久保の歩道で自転車と共に高齢男性が転倒しているのを発見。近くにいた大学生と救助に当たった。

 男性の意識がもうろうとしていたため、大学生と共に近くの公園にある日陰のベンチに移動し処置。公園の近くに住む住人なども救助に加わり、住人が持ってきた保冷剤を首にあてたり、塩分のタブレットを与えるなどし対応したという。

 高齢男性は78歳で加須市在住。熱中症のような症状が出ていたというが、救急隊の判断で病院へ搬送はしなかった。志水さんは「体がとっさに動いた」と話し、熱中症の対応も部活動などで得た知識を生かせた。

 感謝状を贈られた志水さんは「人生で初めてのことで率直にうれしい。男性を助けることができて良かった」と語った。浦和西署の平沢昭彦署長は「ちゅうちょなく行動できたことは素晴らしいことだと思う。介抱していただいたことに感謝します」とたたえた。

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