埼玉新聞

 

<東京五輪>無観客で競技スタート、交通規制の埼スタ周辺は閑散 試合中は「歓声」を模した音声流れる

  • 無観客開催で公園内を散歩する人の姿もほとんど見られなかった埼玉スタジアム=24日午後、さいたま市緑区

 第32回夏季オリンピック東京大会は開会式から一夜明けた24日、埼玉県内でも無観客開催で競技がスタート。さいたま市緑区の埼玉スタジアムでは、女子サッカー競技・予選リーグG組のスウェーデン―オーストラリア、ニュージーランド―米国の2試合が行われた。

 スタジアム周辺は交通規制が敷かれ、一般車両の通行が制限された。浦和美園駅からスタジアムに向かう道中は人出が少なく、公園の敷地内を散歩する人の姿は見られなかった。スタジアムの外周は柵で覆われ、消毒と検温、IDの照合を済ませた後、プレハブ小屋の中で顔認証と手荷物検査を実施。持参した水筒の中身を試飲させられた。

 “関所”を越えた一番近い入り口には「オリンピック・ファミリー」の文字。いかにもな洗礼を浴びた直後、「導線が分かりづらくて、すみません」と声を掛けてくれたのは大会ボランティアの方だろうか。思いがけず東京五輪を象徴する「おもてなし」を味わうことができた。

 選手入場は審判団を先頭に1チームずつ。試合中は歓声を模した音声が流された。試合は前半20分、敵陣でボールを奪ったスウェーデンがフリドリナ・ロルフォ選手のゴールで先制。2―2の後半18分に再びロルフォ選手のシュートが決まってスウェーデンが勝ち越し、そのまま4―2で勝利を収めた。

 コロナ禍でなければ、世界各国のサッカーファンにご覧いただき、称賛されていたであろう埼玉スタジアムの美しいピッチ。25日には男子サッカーの日本代表がメキシコ代表と対戦する。

ツイート シェア シェア