埼玉新聞

 

異例!市長の給料90%カット 埼玉・秩父市で条例案 本来あり得ない数字…「公約だから」「常識疑う」

  • 秩父市長の給与減額条例が可決された市議会=22日、秩父市役所

 秩父市の北堀篤市長の給与を月90%減額する条例案が22日、市議会で可決された。市によると、昨年9月16日現在で新型コロナウイルス感染拡大に関連して、さいたま市や川越市、熊谷市、伊奈町など県内27市4町の首長や教育長らが10~40%の給料減額を行っているが、90%の給料カットは県内で異例という。

 北堀市長の給与月90%減額について、市議会では賛否が分かれた。

 賛成した大久保進市議(61)=公明=は「9割減は本来ならあり得ない数字だが、選挙戦の公約に掲げて当選したわけだから、認めざるを得ない」、反対した山中進市議(72)=共産=は「いくら公約とはいえ、常識を疑う数字。市長は公人であり、365日24時間行財政の運営、経済政策、さらに市民の健康と福祉を守る取り組みが求められている。果たしてその激務に耐えうる給料であるのかどうか、到底考えられない」と話した。

 議会後に取材に応じた北堀市長は「議会で通していただだけると信じて上程した。望み通り」と話していた。

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