埼玉新聞

 

すごい!警察犬・はなちゃん、捜索7分で行方不明者を発見 埼玉の羽生署が表彰、ご褒美におもちゃの人形も

  • 行方不明者を見つけ表彰された警察犬「マリーナフォンレーベン号」。左から荒木和雄さん、田中守署長、羽鳥文仁さん=羽生署

 埼玉県の羽生署(田中守署長)は2日、羽生市内で20代男性の行方不明者を発見した功労で、さいたま市の警察犬指導士羽鳥文仁さん(42)とさいたま市の警察犬所有者荒木和雄さん(68)、警察犬マリーナフォンレーベン号(愛称はなちゃん、雌9歳)を表彰した。2人には感謝状、はなちゃんにはおもちゃの人形がご褒美として贈られた。

 はなちゃんはドイツシェパードで、1歳から警察犬。今回で9度目の表彰になった。警察犬指導士の羽鳥さんは、祖父も父も警察犬指導士の家系。祖父は「警察犬王国・埼玉」の基礎を築いた1人でもある。

 同署などによると、羽鳥さんとはなちゃんらは、3月23日午後11時ごろ、羽生市の行方不明者宅から捜索を始めた。行方不明者の枕カバーのにおいをかいだはなちゃんはすぐに反応。自宅から400メートルほど離れた暗闇で、歩いて出てくるのを見つけた。捜索からわずか7分のスピード解決だった。男性はけがもなく、無事だった。

 行方不明者捜索願は同日午後7時ごろ、家族から同署に出ていた。家庭内でちょっとしたいさかいがあり、出て行ったまま連絡が取れなくなり、心配になったという。同署から県警を経由して、浦和第1警察犬訓練所の羽鳥さんがはなちゃんと一緒に出動した。

 はなちゃんは普段は訓練所などにいて、時折、荒木さん宅に「里帰り」するという。はなちゃんの命名者でもある荒木さんは「はなちゃんの活躍は私もうれしい」と笑顔。田中署長も「行方不明者を早く見つけてくれて、すごい」と感謝していた。

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