埼玉新聞

 

「こりゃヤバい埼玉」と命名された万能調味料、発売へ 多くの埼玉名産が凝縮 埼玉県民の心、完成へ導く

  • 「埼玉の食材の底力を感じてほしい」と話す田中利幸さん=行田市長野

 埼玉県内のさまざまな食材を使ったペースト状の新調味料「こりゃヤバい埼玉」を、行田市の食品開発・販売会社「食王」(田中利幸代表)が開発した。ご飯の友や酒のさかなにも良し、マヨネーズなど他の調味料と混ぜても良し。無添加で健康的、“埼玉の味”がぎゅっと凝縮した万能調味料だ。

 代表の田中利幸さん(64)は声楽家でイタリア料理研究家。音楽大学を卒業後にイタリアに音楽留学したときにイタリア料理に関心を持ち、料理教室を26年間開いている。大病から回復した生徒のために免疫力を高める食材で調味オイルを考案したのを切っ掛けに、61歳で会社を立ち上げた。

 「こりゃヤバい埼玉」には、深谷ねぎ、川越のサツマイモの紅赤、越生・毛呂山のユズ、狭山茶、小川町の酸化防止剤不使用の赤ワイン、行田の古代米といった県産食材を使用。淡路島のタマネギ、低温熟成させたアンチョビなどと煮込み、天然塩やガラムマサラなどで味を調えた。食品添加物は使用していない。

 昨年3月から開発を始め、25回も試作を繰り返した。食材の水分の含有量が多いと傷みやすく、少ないと味がいまひとつに。「ぎりぎりのところを見つけるのに苦労した」と田中さんは言う。

 一口食べると、深い甘み、塩味、さまざまな食材の味わいが複雑に重なり合う。ご飯や豆腐などに付けて食べたり、日本酒や焼酎のつまみ、めんつゆや料理の隠し味に使ったりするのがお薦め。また、マヨネーズやケチャップなど既存の調味料と混ぜると、味の変化が楽しめる。

 趣旨に賛同した県内の企業も開発に協力。田中さんは「埼玉の人たちの心意気があって完成した。その心も味わってほしい」と話す。

 「こりゃヤバい埼玉」は1個(65グラム入り)税込み1300円。食王のホームページから購入できる。4月1日から観光物産館ぶらっと♪ぎょうだでも販売する。

 問い合わせは、食王(電話048・556・0503)へ。

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