埼玉新聞

 

【名作文学と音楽(22)】可愛い調べが危険をはらむ 小池真理子『ソナチネ』、マルグリット・デュラス『モデラート・カンタービレ』

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 前の回で紹介した短篇『リリー・マルレーン』の後を承け、今月も小池真理子の小説を読んでみようと思う。取り上げるのは、オール讀物の2011年10月号に発表された『ソナチネ』(文藝春秋刊の単行本や文春文庫の同名短編集に所収)。題名から想像されるように、ピアノ学習者になじみの深い曲が出てくるが、内容は大人の世界である。

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