埼玉新聞

 

空自・YS11が退役 製造当初のエンジン搭載の最後の1機、青空広がる入間基地でラストフライト

  • 入間基地から離陸する飛行点検隊のYS11=17日午前9時半ごろ、狭山市

 航空自衛隊が運用する国産旅客機「YS11」のうち飛行点検に使用される「YS11FC」が本年度の退役を前に17日、入間基地(埼玉県狭山市稲荷山)でラストフライトを行った。

 YS11は戦後初の国産旅客機で、民間航空会社や自衛隊などで活躍。所沢市の西武線航空公園駅前には引退した機体が展示されている。

 空自に残っていた機体は1965年に製造され、全長約26メートル、幅約32メートル。白地に赤色のラインが入り、尾翼には赤と白のチェック柄があしらわれている。空自の所属機としては、製造当初のオリジナルのロールスロイス製エンジンを搭載する最後の1機とされる。

 飛行点検機として、全国の自衛隊の飛行場にある無線設備や管制施設に異常がないか点検する任務に当たっていた。後継機のU680Aが昨年12月から任務に就いたため、本年度で運用を終えることとなった。

 最後の飛行となった17日は青空が広がる入間基地から午前9時半ごろに離陸し、エンジン音を響かせ基地周辺を約1時間飛行した。

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