埼玉新聞

 

<新型コロナ>ワクチン来ていない…配分に戸惑いの声 埼玉で接種開始も予約サイトは使われないまま

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県内では国立病院を除き、新型コロナウイルスワクチンの配送が始まった今月4日から接種が開始された。15日までに1万2351回(国の先行接種含む)の接種が行われ、全国約29万回の4~5%に当たり、県の担当者は「県に副反応やトラブルの報告はなく、ペースも順調に進んでいる」と評価する。一方で4月に始まる高齢者接種に向けては「課題が見えるほど、(ワクチンの配分が)来ていない」と不安をにじませた。

 県保健医療政策課によると、医療従事者向けには今後、追加で18箱(1箱は975回分)が配分されることが決まっている。既に配分されている42箱と合わせても県内の医療従事者23万人の約4分の1にすぎず今月、県が開設した予約サイトは使われないままとなっている。

 高齢者向けの接種は4月12日、さいたま市を皮切りに行われる予定だが、同課によると「医療従事者が打ち終わらないうちに高齢者の接種が始まるのか」と戸惑いの声が上がっているという。

 各市町村の接種場所の選定については「検討が進んできている」としつつ、「県民の不安、不公平感を解消することが課題になる」と指摘した。

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