埼玉新聞

 

FMクマガヤ、開局予定は4月3日 行田まで放送エリア拡大 地域が元気になる情報、リアルタイムで発信

  • 開局に向けて意気込むFMクマガヤ社長の宇野元英さん(中央)とスタッフたち=熊谷市筑波

 熊谷市筑波の熊谷駅ビル・アズ熊谷6階にスタジオを構えるコミュニティーFM放送局「FMクマガヤ」の開局予定日が4月3日に決まった。周波数は87・6メガヘルツ。熊谷市と行田市の大部分を放送エリアとし、毎日午前7時~午後10時の15時間を生放送でつなぐ。スタッフらは「地域が元気になる情報をリアルタイムで発信したい」と意気込んでいる。

 「あの日から8年。頑張って取り組んできたことが、いよいよ実現する。出資など、さまざまな形で協力してくれた皆さんの思いを電波に乗せて届けたい」。社長の宇野元英さん(40)は開局を控えた心境を語る。

 東日本大震災で、広範囲に放送できるコミュニティーFMの有用性を実感した。その2カ月後、仲間と準備放送局のインターネットラジオ「熊谷ヤバイラジオ88・1」をスタート。昨年4月に会社を設立し、今年1月末に総務省から予備免許を取得した。コミュニティーFM開局としては県内8局目となる。

 当初、昨年末までの開局を目指していたが、「より多くのリスナーに聴いてもらおう」と、放送エリアを行田市まで拡大することを決定。アンテナの再設計などが必要になり、準備期間が長引いたという。

 地域の行事や話題のほか、協賛企業・店舗との共同番組も予定している。全て生放送だ。局長の高井昭博さん(30)は「『今を伝え、心をつなぐ』が放送のコンセプト。災害対応の観点からも生放送の方が有効だと考えた」と説明する。2月に熊谷市と防災協定を締結しており、市の要請に基づいて注意喚起や避難情報も緊急放送する。

 スタッフ全員がパーソナリティーから事務、エンジニア、営業まで、幅広い業務に携わるのも特徴の一つ。昨年10月に募集し、両市を中心に22~70歳の男女23人が採用された。その1人で熊谷市の蓮沼千尋さんは「例えば盆栽が趣味のお年寄りを先生として招いたり、みんなが主役になれる番組を作りたい」と意欲を燃やす。

 開局に向けて、運営に協力してくれる加盟店と、加盟店で割引などの特典が受けられるカード会員(中学生以上、入会無料)を募集している。

 問い合わせは、FMクマガヤ(電話048・501・8639)へ。

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