埼玉新聞

 

<新型コロナ>蕨市、全市民に商品券支給 施設従事者に2回の無料PCR検査 ワクチン接種は8万9千人先行

  • コロナ緊急対策が実施される蕨市

 埼玉県蕨市は、新型コロナウイルス対策として高齢者や心身障害者が入居する施設で働く従事者を対象に2月と3月に月1回ずつ計2回のPCR検査を無料で実施する(事業費1405万円)ほか、市内全市民(約7万5千人)に1人3千円の電子商品券を支給する(同2億6600万円)、と発表した。ともに県内初だとしている。

 頼高英雄市長が27日の記者会見でコロナ緊急対策第5弾(総事業費4億2422万円)の柱として発表。「市長を先頭に市職員と一丸となってこの難局を乗り越えていきたい」と話した。

 第5弾はさらなる検査・医療体制の充実強化、生活支援・経済対策、ワクチン接種体制の確立の三つを柱とし総事業費は4億2422万円。

 高齢者施設などの従事者へのPCR検査実施は重症化リスクが高い高齢者などのクラスター(集団感染)を未然に防ぐことが目的。対象は市内の約20施設の従事者約800人を見込んでいる。

 医療体制の充実として市立病院の支援強化(同1億円)も盛り込んだ。

 ワクチン接種事業では、市は12日に職員14人によるプロジェクトチームを設置した。頼高市長は「市で初めて体験する大事業となる。順次体制を強化し、全庁を挙げて推進する」とした。

 ワクチン接種で優先される医療従事者は約2300人を見込み、65歳以上の高齢者は約1万7500人。その後、高齢者施設などの従事者や基礎疾患のある人から一般市民へと順次接種を開始する。3月中旬以降にコールセンターを設置し、対象となる高齢者に接種券を発送する計画だ。

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