埼玉新聞

 

<新型コロナ>ワクチン接種、一般県民は5月以降に 埼玉県が見方、2月下旬から先行して医療従事者へ

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県は15日、県内の病院関係者らを対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種体制に関する説明会を開いた。県はプロジェクトチームをつくり接種主体の市町村を支援しており、2月下旬からは県内79カ所で先行して医療従事者の接種を行う計画を明らかにした。一方、一般の県民への接種は早くとも5月以降になるとの見方を示した

 大野元裕知事は説明会の冒頭で「ワクチン接種体制を国、市町村と連携しながら迅速に進めていきたい」と述べた。

 具体的な説明は非公開で行われた。県保健医療政策課によると、県内の優先接種対象者は推計で、医療従事者や65歳以上高齢者ら計270万人。米ファイザー社製ワクチンはマイナス75度での保管が必要で、2月中に設置される76台の超低温冷凍庫で医療従事者への接種を開始する。3月下旬からは高齢者に向け、ドライアイスで保管して接種を行いつつ、冷凍庫の設置を進めるという。

 国の通知では、県内に置ける冷凍庫は最大516台。県は最終的には精神科のみの病院を除く県内全ての病院約300カ所、診療所や市町村の集団接種会場220カ所を会場とすることを想定。

 医師の古川俊治参院議員(埼玉選挙区)は基調講演で「(ファイザー社製は)発症や重症化の予防効果があると結果が出ている。頭痛や関節痛などの反応やアナフィラキシーも報告されているが、大事には至らない。変異種でも免疫逃避は起こりにくく変異に慌てる必要はない」と説明。「副作用は限定的で、正確に知れば打って損のあるワクチンではないので、自分でも必ず打ちたい」と話し、積極的な接種を呼び掛けた。

 説明会は16日も開かれ、2日間で3千人が会場やオンラインで参加する。

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