埼玉新聞

 

<新型コロナ>年末年始に向け収束を 大宮で知事ら議論「時短要請には効果」「ワクチン接種どう行うか」

  • 古川俊治参院議員(右)と議論を交わす大野元裕知事(中央)=3日、さいたま市大宮区

 埼玉県医師会(金井忠男会長)主催の新型コロナウイルスに関するパネルディスカッションが3日夜、さいたま市大宮区で行われ、大野元裕知事と医師でもある古川俊治参院議員(埼玉選挙区)が対策やワクチン接種などについて議論を交わした。

 ディスカッションには県内外の医療関係者ら約200人が出席。大野知事は冒頭の基調講演で県内の感染者の発生動向やこれまでの県の対策を紹介した。発熱や肺炎などの症状がある「疑い患者」の検査や入院受け入れを行う「疑い患者受入医療機関」の指定を行ったことで「疑い患者が搬送時にたらい回しにされる事案が5分の1に減少した」と説明。医療関係者の協力に謝意を示し、「年末年始に向け(感染者数を)収束させていくのがわれわれの仕事」と飲食店などへの時短要請を行った理由を述べた。

 古川氏はパネルディスカッションで「時短要請は如実に効果がある」と肯定。「社会経済活動をなるべく守りながら、福祉施設や医療機関でのクラスター(感染者集団)をできるだけ起こさない対策を取るべき」と話した。ワクチンについては、モデルナ社(米)やファイザー社(米)が「人類史上初めてメッセンジャーRNAワクチンを開発し、95%の有効性を示したことは非常に希望が持てる」としつつ、抗体の持続性が不明であり、ファイザー社のワクチンはマイナス70度で保存しなければならないことなどから「各病院でどうやって接種を行うかが焦点となる」と指摘した。

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