埼玉新聞

 

ろうそく千以上で境内幻想的に 岩槻区・久伊豆神社で炎の巨大クジャク浮かび上がり人気 神楽殿でジャズも

  • 境内で色とりどりのろうそくがともされた救邪苦キャンドルナイト=9日、さいたま市岩槻区の久伊豆神社

 さいたま市岩槻区宮町の久伊豆神社で9日、境内を千以上のろうそくが照らす催し「救邪苦(くじゃく)キャンドルナイト」が開かれ、来場した市民らが幻想的な光の世界を楽しんだ。

 同神社のシンボルであるクジャクが1938年3月9日、旧皇族の朝香宮鳩彦王(あさかのみややすひこおう)から岩槻に下賜され、久伊豆神社に奉納されてから昨年、80年を迎えたことを記念する催し。昨年9月に行われる予定だったが、台風接近による荒天の影響で延期となっていた。

 日が傾き始める午後5時ごろから、参道の左右に並ぶろうそくに明かりがともされ、本殿へと向かう光の道筋が出現。

 拝殿脇には、色とりどりのろうそくの光で描かれた縦約3メートル、横約5メートルのクジャクが、境内にはろうそくが木をかたどるキャンドルツリーやハート形のモニュメントが浮かび上がり、参拝者は写真を撮影するなど、闇を照らす美しい光のきらめきに見入っていた。

 同市中央区から友人と訪れた会社員の斉藤あつこさん(30)は「和の神社でこうした洋風の催しが行われるのは面白い。とてもきれいで、誰かと一緒に来たいと思える感じ」と笑顔を見せていた。

 境内では神楽殿をステージにジャズ演奏が行われたほか、地元飲食店も出店し、人気を集めた。

 同神社の馬場裕彦宮司は「心の癒やしを感じていただければとてもうれしい。新しく始まる時代も良い世の中となりますように」と話していた。

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