埼玉新聞

 

県議選、説明会に131陣営 前回上回る20選挙区で無投票か 自民は着々と候補者を擁立、野党は動き鈍く

  • 県議選、立候補予定者説明会の出席状況

 統一地方選の前半戦となる県議選の29日の告示まで、2週間余りとなった。県内4地域で2月に立候補予定者説明会、3月6、7日には事前審査が行われ、主要政党を中心に顔触れが固まってきた。説明会に出席したのは計131陣営で、前回(2015年)の計161陣営(最終的に164人出馬)と比べて30陣営少なかった。県議会最大会派の自民は新人を含めて着々と候補者を擁立する一方、野党の動きが鈍いのが要因の一つ。無投票は前回の9選挙区を大幅に上回り、20選挙区前後になる見通し。投開票は4月7日。

 県議選は前回と同じ52選挙区、定数93で行われる。説明会に出席した131陣営の各選挙区の内訳は、南(選挙区22)が58(前回比18減)、西(同13)が31(同6減)、北(同5)が12(同3減)、東(同12)が30(同3減)。

 そのほか、説明会に出席しなかった4陣営から関係書類の請求があった。説明会の出席陣営と合わせた計135陣営のうち、118陣営が事前審査を終了。1陣営が立候補を取りやめている。

 政党別の立候補予定者は、自民61人(公認59・推薦2=現職46、元職1、新人14)▽共産14人(現職5、元職1、新人8)▽立憲民主10人(現職5、新人5)▽公明9人(現職7、新人2)▽国民民主4人(現職3、新人1)▽希望1人(元職1)▽諸派1(新人1=越谷市民ネットワーク)▽無所属34人(現職10、新人22、元職2)となっている。

 今回の県議選も自民が単独で過半数(47)を維持できるかが焦点となる。現在は51議席で、県連幹部は「最低でも55議席は獲得したい」と意気込む。

 前回の県議選では、自民県議団の対抗勢力を目指し、上田知事に近い県議や新人候補らが政治団体「プロジェクトせんたく」を設立。上田知事も応援団長として支援し、立候補者22人(公認5、推薦17)のうち9人が当選したが、他の野党の議席も合わせて自民を単独過半数割れに追い込むことはできなかった。

 国政の「自民1強」を反映するかのように、野党の動きは鈍い。17年の衆院選で躍進した立憲民主は組織づくりが思うように進まず、国民民主も支持基盤が縮小し、立候補者の擁立に苦戦。両党合わせても14人と、前回選挙で出馬した民主党系の立候補者17人を下回っている。

ツイート シェア シェア