埼玉新聞

 

<高校バレー>女子・細田学園、花開いた努力家集団 伝統の粘り強さ」を強化、白星つかみ取る

  • 成長著しいチームに伝統の粘りを加えた女子の細田学園

 "春高"の愛称で親しまれているバレーボールの全日本高校選手権は5日、調布市武蔵野の森総合スポーツプラザで男女各52校が参加して開幕。13日の決勝まで熱戦が繰り広げられ、県勢では4年連続19度目の出場となる女子の細田学園が5日の1回戦で富岡東(徳島)と対戦(17時35分開始予定)。4年連続8度目の出場を果たした男子の埼玉栄は6日の2回戦で松本国際(長野)―東北(宮城)の勝者と顔を合わせる(9時30分開始予定)。開幕を目前に、活躍を誓う両校を紹介する。

■コツコツ拾って流れ

 「ここまで成長するとは思わなかった」。女子の細田学園は、伊藤監督が舌を巻くほどのチームに変貌を遂げた。県予選制覇後に「伝統の粘り強さ」をさらに強化。コツコツ拾って、接戦に持ち込めば、流れができる。

 全員でつないだ球を仕留めるのは、チーム一の努力家でエースへと飛躍した権田だ。身長186センチの高さを生かした強烈なスパイクとブロックが持ち味の大黒柱は「エースとして、決めるところを決めたい」と意気込む。

 高柳の力強いスパイクや、セッターに転向して1年生とは思えないほどのセンスが光る小野寺の配球も欠かせない武器。昨年のような高さはない分、レシーブ力は例年以上だ。誰よりも自主練習をこなしてきたリベロ山田は読みが良く、レシーブの成功率は抜群。反応のいいリベロ里崎と2人でけん引する。

 成長株の柴山は160センチと小柄ながら、ずば抜けた運動能力を持つ。強打に安定感がある大内、強気な井上の両2年生の急成長はチーム力を押し上げた。メキメキとレシーブ力を付けた2年生磯貝も出番がありそうだ。

 とにかく真面目な集団が努力を惜しまず、個の能力を結集させ、総合力で勝ち取った大舞台。山田は「どんなに強いチームが相手でも、諦めずに力を合わせて戦いたい」と気合を入れる。"細田"らしく一丸で粘り抜き、白星をつかみ取る。

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