埼玉新聞

 

すでに4度逮捕、責任能力調べる…蕨の郵便局立てこもり、87歳男を鑑定留置 さいたま地検、4月12日まで

  • 確保後の男を乗せた車両が蕨署に入る様子=10月31日午後10時46分

    確保後の男を乗せた車両が蕨署に入る様子=2023年10月31日

  • 確保後の男を乗せた車両が蕨署に入る様子=10月31日午後10時46分

 昨年10月末、埼玉県蕨市の蕨郵便局に拳銃を持った男が女性局員2人を人質に約8時間立てこもり、逮捕された事件で、殺人未遂容疑などで送検された、住所不定、無職の男(87)について、さいたま地検は9日、鑑定留置を実施すると明らかにした。期間は同日から4月12日までの約3カ月。刑事責任能力の有無を調べる。

 事件は昨年10月31日午後2時15分ごろに発生し、拳銃を持った男が局内に取り残された女性局員2人を人質に立てこもった。約1時間前には戸田市の戸田中央総合病院で路上から1階診察室に向けて拳銃1発を発射。診察中だった男性医師と男性患者に約3週間のけがを負わせた。さらに病院銃撃の直前には当時住んでいた自宅アパートに火を放ち、木造2階建てアパートを全焼させた。

 県警はこれまでに男を人質強要処罰法違反や殺人未遂、現住建造物等放火の疑いなどで計4度逮捕。郵便局で警戒していた警察官や病院での発砲について、いずれも殺意を否定していた。

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