埼玉新聞

 

山田うどんの手打ち作業を体験、自社工場で作ったうどん玉を通信販売 カカシあしらった麺棒もセット

  • 山田食品産業が通販強化と食育支援を目的に投入した「手打ちうどんシリーズ第一弾 素うどん」(同社提供)

 「ファミリー食堂山田うどん食堂」など運営の山田食品産業(所沢市)は、自社製麺工場で作った「うどん玉」(税込み2200円)の通信販売を始めた。新型コロナウイルス感染拡大に伴い各世帯で在宅時間が増える中、親子で料理を楽しむ機会の創出や、食育を推進する点などが目的。並行して「中食育事業」を開始し、家庭での食育促進を後押しする。冷凍状態の商品で、リニューアルした通販サイトや本店(同市)に併設の直売店で販売している。

 商品名は「手打ちうどんシリーズ第一弾 素うどん」。小麦粉からではなく、うどん玉を踏み、生地を伸ばして切り、ゆでるという一連の作業が簡単に体験ができるキットになっている。切り方によって好みの太さに調節できる楽しさもある。作り方は動画投稿サイト「ユーチューブ」でも紹介している。

 入っている食材は、うどんの玉(大人2人前×2玉)、つゆ(大人1人前×4袋)、打ち粉(2袋)。うどん玉を伸ばすために、同社のキャラクター「カカシ」をあしらった特製麺棒、ビニールシートも入る。このほか修了書、山田裕朗社長からの手紙もセットとなっている。

 同社によると、新型コロナ感染に伴い外出自粛の動きが広がるが、山田うどんは日常的に利用する会社員らが多く、他の外食チェーンよりも影響は大きくないという。ただ消費者の巣ごもり消費が拡大。その需要の取り込みと店舗以外の収益源確保へ、通販強化を目的に、8月にEC事業部を設置した。

 新キットは通販強化の一環で「中食育事業」を推進しようと投入した。

 同シリーズでは、きつねうどん、肉汁つけ麺、カレーうどんの販売を予定し、手打ちうどんキット注文者のみが購入できる特製品も発売する。

 山田社長は「中食育事業とは、中食を通じて親子で楽しみながら学ぶ食育と考えている。食育キットを通じて山田うどんの味を知っていただければと思う」と呼び掛けている。

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