埼玉新聞

 

浦和、ホーム初戦もゴール遠く 浦和サポ、力強く奮起促す「ガッツ出して」「次の勝ちにつなげて」

  • スタンドから選手に声援を送る浦和サポーター=2日午後、埼玉スタジアム

 サッカーのJ1浦和は2日、さいたま市緑区の埼玉スタジアムで第2節を迎え、札幌に0―2で完敗。開幕戦に続きゴールは遠く、今季のホーム初戦で初勝利は飾れなかった。スタンドには4万1109人の観客が訪れて大声援を送ったが、勝ち点を獲得できず、浦和サポーターからは落胆の声が上がった。

 リーグ開幕戦はアウェーで仙台と対戦し、0―0の引き分け。試合前には、リーグ戦の今季初勝利をホームで見たいという声が多く聞かれた。新戦力のFW杉本健勇選手やオリベイラ監督の手腕に、サポーターは期待していた。

 試合は開始早々の前半2分、札幌が先制ゴール。前半27分には浦和のパスミスから失点して前半を折り返した。

 ハーフタイムでは、スタンドの浦和サポーターからブーイングが響いた。さいたま市浦和区の大学生石田りえさん(19)は「選手たちにボールを取りにいくという意思が感じられなかった」と不満げ。「後半はガッツを出して、泥くさくいってほしい」。浦和サポーター歴20年という東京都の会社員富田大輔さん(38)は「(前半は)ひどかった。攻撃の体制が不十分。選手間の距離もちぐはぐで点を取れる気がしなかった。後半は(杉本選手と交代の)ナバウト選手の投入で、縦への推進力が見られるはず」と期待を込めた。

 攻勢に出る浦和は後半16分、左コーナーキックからMF山中亮輔選手のクロスにDFマウリシオ選手が頭で合わせるも、相手GKのファインセーブに阻まれる。後半25分には、右サイドからFW興梠慎三選手のクロスにMFエベルトン選手が頭で合わせたが、枠を捉えきれなかった。試合はそのまま0―2で敗れ、ホーム初戦も勝ち点0で終わった。

 さいたま市大宮区の会社員坂本栞奈さん(27)は「全然かみ合っていなくて、攻撃すらできていない感じだった」と肩を落とす。浦和が発足した時からのサポーターだという、夫で教員の坂本大志さん(40)は「今季はリーグ戦とACLの2冠を掲げているのに、今日の試合だと不安しかない」と戸惑いを見せるものの、「それでも最後まで応援する。大変な状況もたくさん見てきたが、ここからしっかり持ち直してほしい」とエールを送った。

 川口市の事務職上野詩織さん(23)は、言葉もなくぼうぜんとした表情。「ボールがつながっていなくて、気が付いたら札幌がボールを支配している状況。でもリーグ戦はまだ始まったばかり。この負けを次の勝ちにつなげて、一試合一試合積み重ねていってほしい」と力強く奮起を促した。

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