埼玉新聞

 

学生にお得な10倍クーポン、鶴ケ島市が2千セット発行 小・中学生の学習サポート、学生76人を雇用

  • 5千円分のクーポン券を500円で購入できる「ワンコイン10倍クーポン」=鶴ケ島市役所

  • 「小・中学校鶴っ子土曜塾」で児童(左)の学習支援にあたる学生=鶴ケ島市立長久保小学校

 鶴ケ島市は、コロナウイルスの影響でアルバイト収入が減少し経済的に苦しい学生を支援するため、学生応援事業に乗り出している。市内店舗で使えるお得な学生向けクーポン券を今月から販売開始。さらに時給1300円で小・中学生の学習をサポートする学生76人を雇用した。

 学生だけでなく、停滞する地域経済の活性化や、臨時休校により学習不安を抱える児童生徒の支援にもなり、双方の理にかなう事業。市は「若い世代に鶴ケ島市に親しんでいただき、将来的な安住につなげていきたい」と話している。

 クーポン券は「ワンコイン10倍クーポン」。500円券が10枚つづりの1セット(5千円分)を500円で販売する。市内を中心に食料品店や理・美容室、書店、コンビニ店など100店舗以上で使用でき、2千セットを発行する。購入は1人1セット。

 市内在住の大学生、短大生、専門学校生、大学院生などが対象。市内6カ所にある各市民センター、市民活動推進センター(ワカバウォーク1階)、市役所1階の新型コロナウイルス対策支援室で10月31日まで販売し、利用期間は今年12月31日まで。購入時に学生証を提示する。

 クーポンの破格な割増設定に市政策推進課は「購入意欲を高め、多くの若い市民がクーポンを手にし、市内の魅力的なお店を知る機会になるといい」と話す。

 また、来年3月まで毎週土曜日(全29回)に各小中学校で、「小・中学校鶴っ子土曜塾」を開講し、児童生徒の学習支援にあたる学生を雇用した。募集52人のところ106人の応募があった。採用された学生は、教員免許をもつ退職教諭らと小学生に国語、算数、中学生には国語、数学、英語の学習支援を行っている。

 1回につき4時間勤務で、雇用された大学2年の男子学生は「ほかのアルバイトと比較して、1300円という時給は助かる。クーポン券も購入したい」と話していた。

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