埼玉新聞

 

ヤオコー、丸広百貨店内に新店 初の連携、まるひろ南浦和店を開設 丸広も食品売場強化での狙い一致

  • ヤオコーが丸広百貨店南浦和店内に開設した「まるひろ南浦和店」=29日午前、さいたま市南区

 ヤオコー(川越市)は28日、丸広百貨店(同)の南浦和店(さいたま市南区)に「まるひろ南浦和店」を開設した。両社が連携するのは初で、ヤオコーの旧浦和市域のドミナント強化や都市部開拓の推進、丸広の食品売場強化による集客力向上の狙いが一致し、出店が実現。新店開設で県内店舗は92店、浦和エリアは6店体制となった。

 近場の浦和パルコ店(同市浦和区)で高めた認知度や南浦和駅そばの利便性を生かして子育て世帯などの需要を取り込み、初年度の売上高は22億円を目指す。

 新店は丸広が運営の食品専門店があったスペースの後継店として開設した。売り場面積は約1833平方メートルで、取り扱い商品数は約1万2500点。主なターゲット層は50歳未満の子育て世帯や、50~60歳の2人家族、同駅利用の単身者など。

 子育て層需要の取り込みへ精肉など生鮮やデザート類で容量の多い商品を充実させた。同駅周辺は県内平均所得より高い世帯が多いことも考慮し、こだわりの品の取りそろえに注力。京野菜やハーブなどを複数そろえた。同市のチーズ消費量が全国屈指であることから、チーズの販売にも力を入れる。

 夕方以降の駅利用者の取り込みへ人気の総菜部門を強化。新店開店に合わせすし部門では海鮮太巻き、最近材料として採用のアボカドを使った新メニューを投入した。即食需要を高めリピーターの確保を狙う。

 ヤオコーは都市部への出店を成長戦略の柱と位置付けている。浦和パルコ店など都市部店舗で各種ノウハウを蓄積しつつ収益向上を図り、都市部出店戦略に生かす。

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