埼玉新聞

 

人気店お持ち帰りメニューイベントに長蛇の列、上尾で開催 SNS拡散、「密」避けて1時間で300食完売

  • 上尾の人気飲食店が自慢のテークアウト料理を出品した「AGETAKE2020」=上尾市東口の「Cfarm」

 上尾市内で営業するえりすぐりの飲食店が自慢のテークアウトメニューを販売するイベント「AGETAKE2020」が23日、JR上尾駅東口アリコベールホテル館1階のカレー店Cfarmで行われ、午前11時半の開始から約1時間で300食を完売した。今後も毎週土曜日に開催する予定。

 「AGETAKE(アゲテイク)」は上尾とテークアウトを掛け合わせ「上げていく」という言葉にかけた造語。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で飲食店への客足が落ち込む中、「力を合わせて上尾を盛り上げていこう」と地元の米店「須田商店」(同市南)の須田悦正さん(48)と老舗うなぎ割烹「恵比寿亭」(同上町)の宮島真亜久さん(28)が中心となって企画した。

 出店したのは、恵比寿亭のほか炭火焼き鳥店「あかね屋」(同八津)、割烹料理の「田中家料理店」(同中妻)、中華そば「よしかわ」(同南)、手打ちそば「喜いち郎」(同)、イタリアバル「北の国バル」(同市宮本町)で、老舗から新鋭までの人気6店舗。それぞれの店の特徴を生かした自信作をテークアウト料理にして持ち寄った。

 イベントのお知らせは、フェイスブックやインスタグラム、ツイッターといった会員制交流サイト(SNS)のみ。それでも多方面に拡散され、初開催の16日は、約120食が20分で売り切れとなった。2回目のこの日は、各店舗とも品数を増やして臨んだ。

 オープン前から長蛇の列ができていたが、密を避け、消毒を済ませた数人ずつを店の中へ誘導。訪れた人はゆっくりと商品を選びながら、店舗の人たちとの対話も楽しんでいた。開始の1時間前から並んだという北本市在住の40代男性は「先週は売り切れてしまって買えなかったので、今日は1番に並んだ。目当ては炭火焼地鶏丼」と話し、真っ先にお店に飛び込んだ。

 代表の宮島さんは「上尾を盛り上げたい気持ちが大きい。緊急事態宣言が解除されてもすぐに自店にお客さんが戻るわけではないと思うので、イベントはできる限り続けていきたい」と話している。

 次回開催は30日。詳細は、フェイスブックまたはインスタグラム。「@agetake2020」で検索。

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