埼玉新聞

 

<新型コロナ>PCR検査で実績上げる蕨戸田医師会、防護服が底尽きそう…蕨市が緊急で防護セット大量寄贈

  • 防護セットと、寄贈目録を金子健二医師会長(左)に渡す頼高英雄市長=7日午後、蕨市役所

 蕨市は7日、県内で初めて自力でPCR検査業務を始め、実績を上げている蕨戸田市医師会(金子健二会長)に対し、マスク3万2千枚や手袋200セット、防護服とゴーグルセット350組などを寄贈した。市の備蓄品の一部を提供した。

 新型コロナウイルス感染から医師や看護師を守るための大量の防護装備が詰まった段ボール箱の山の前で、頼高英雄市長から目録を受け取った金子健二会長は「一番欲しかったものだ。ありがたい」と礼を述べた。頼高市長は「市民の命を守るために献身的にやっていただいている医師や看護師さんたちにお礼を申し上げたい。緊急医療対策として寄贈を決めた」と述べた。

 金子会長によると、同医師会は県内ではいち早く、4月20日から戸田蕨エリアでPCR検査を実施する診療所を運営している。月曜から土曜まで、連日2時間、1日8人のペースでPCR検査のための検体採取を続けている。作業には1人に10~15分かかるという。

 「連日、同会の有志のドクター1人と看護師1人が勤務しているが、感染を防ぐために医師たちの完全防護が必要だ。会で備蓄している感染症対策防護セットは2カ月で尽きる。どうしようか、と思っていた。これでもっと続けられるだろう」と語った。

 検査は、同医師会の医師が必要と判断した上で実施。同医師会は同エリア110の診療所の医師約200人が加盟している。

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