埼玉新聞

 

<新型コロナ>陽性男性と陰性男性に逆の検査結果を伝える 陰性男性が自宅静養、陽性男性は出勤していた

  • 川口市役所=埼玉県川口市青木

 川口市は30日、新型コロナウイルスのPCR検査で陽性だった30代男性と陰性だった30代男性2人に対し、それぞれ誤って逆の結果を伝えていたと発表した。市によると、検体の容器に検体識別番号のみを記入し、個人名を記載していなかったため、同年齢の男性2人の検査結果を取り違えたという。今後は個人名も記入する方式に改めるという。

 男性2人は発熱などの症状があったため4月8日、市内医療機関で検体採取を受け、誤った検査結果を伝えられていた。

 陽性なのに陰性だと知らされた男性は市内の会社に勤める会社員。16~20日と23~28日は出勤。1人暮らしだった。陰性なのに陽性とされた男性は妻と10代の子2人の4人暮らし。誤通知を受けて以降、28日まで「陽性者」として自宅静養していた。

 医療機関から「検体識別番号と個人名が違う」との指摘があり、誤通知が分かった。

 同市の鈴木浩幸保健部長と岡本浩二保健所長が会見し「このような事態を招いたことをおわびする」と陳謝。岡本所長は「本来陽性だった男性は出勤していたが通勤は自家用車を使い、時差出勤であり対人業務ではなかったため、今のところ濃厚接触者はいない」と説明した。

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