埼玉新聞

 

<新型肺炎>たたずまい人気も…行田の古民家カフェ、店内の営業中止 苦渋の決断、テイクアウトに切り替え

  • ガパオライスを持つ若山さん(右)。テイクアウトメニューにオリジナルブレンドコーヒーも始めた=17日午後、カフェ閑居前

 古民家のたたずまいが魅力の「カフェ閑居」(行田市行田7)が店内での営業を中止し、13日から持ち帰りメニューに特化した営業に切り替えた。新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐための取り組み。古民家という「場」も重要なスパイスとなっているカフェだけに、店主でシェフの若山裕樹さん(36)にとっては苦渋の決断だ。

 昭和5(1930)年に建てられた初代行田市長の邸宅を再利用したカフェは、遠方からも客を集める人気の店。今月の「月替わりごはん膳」(1520円)はタケノコご飯や新じゃがサラダ、春キャベツと小海老の昆布和えといった旬の素材をふんだんに使った料理が並ぶはずだった。

 「店内でお出しする料理と同じというわけにはいかない」。若山シェフが考えたのが6種類のテイクアウトメニューだ。カジキマグロのソテー弁当、幕の内弁当、ハーブチキンのグリル弁当(各850円)はなじみのメニューを弁当用にアレンジ。ふだんの店舗内メニューにない若鶏の唐揚げ弁当も、同じ値段でラインアップに加えた。6種類のメニューには全てスープが付く。

 キーマカレー(750円)がおいしそうなので「トッピング」をお願いすると、300円のプラス料金で、キーマカレーのルーを付けてくれた。ふだんは食べられない特製メニュー。若山シェフは「こんなときだからこそ、自慢の味をリーズナブルに提供したい。ご飯の調整があるので、前日に電話でご注文いただけると助かります」と話している。もちろん当日でもOKだ。

 営業は午前11時~午後5時(ラストオーダー午後4時半)。

 問い合わせは、同カフェ(電話048・556・2052)へ。

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