埼玉新聞

 

<新型肺炎>緊急事態宣言後、初の週末…県内観光地も人通りなく 川越・菓子屋横丁「商品捨てるかも」

  • 多くの店が臨時休業し、人通りはほとんどない菓子屋横丁=11日午前、川越市元町

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、政府から緊急事態宣言が発令されてから初めての週末となった11日、対象の埼玉など7都府県では外出自粛などの対応が強まった。県内の観光地や繁華街でも休業する店が目立ち、人通りはまばら。街は普段とは異なる表情を見せていた。

 約20軒の菓子店が並ぶ川越市元町の菓子屋横丁。普段の週末は、懐かしい駄菓子などを求める客でにぎわうが、多くが臨時休業し人通りはほとんどなかった。

 せんべい店「雷神堂」の店主阿部朝次朗さんは、ゴールデンウイークに向けて多くの商品を仕入れたばかりだった。「4月に入ってからはほとんど人通りがなく、売り上げもほぼない。在庫の処理に困ってしまう」とこぼす。「多くの商品は捨ててしまうことになるかも。食べ物を捨てるのは断腸の思い」と肩を落とした。

 蔵造りの趣ある建物が立ち並ぶ一番街も人通りはまばら。多くの飲食店や菓子店には「新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休業します」との張り紙がされていた。

 川越一番街商業協同組合の小峰春彦理事長は「九割以上が休業している。多くが緊急事態宣言よりも前から自主的に休んでいる」と話し、「ここ30年で初めての経験。従業員を休ませていて補償に頭を悩ませているとの声も聞く。元の姿に戻すためにも早く終息してほしい」と願った。

 小江戸川越観光協会の根岸督好事務局長は「終わりが見えないのが不安」と明かす。同協会は飲食店などのテイクアウトやデリバリーの情報を収集し、一括してホームページなどに載せることを計画している。「少しでも売り上げに結び付けるため、やれることはやらないといけない」と力を込める。

 所沢市の西武線所沢駅周辺は、駅に近接する大型商業施設が食料品売り場のみの営業となり閑散とした様子。街の玄関口は普段とは違う表情を見せていた。

 駅西側の繁華街「プロぺ通り」は、一部の飲食店や商店、ゲームセンターが休業。駅へ向かう人通りこそあるものの、立ち止まって店内に入る人はまばらだった。一方で薬局や菓子店、ハンバーガーショップなどは営業を続けていた。

 食料品の買い物に訪れていた50代女性は「開いていないお店もあるので困ることもあるが、(緊急事態宣言の出されている)この状況では仕方がない」と話していた。

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