埼玉新聞

 

<熊谷小4ひき逃げ>母親、時効撤廃や法改正求め嘆願書 議員連盟に訴え「ひき逃げに過失はない」

  • 時効撤廃を訴える母親=2日、東京・永田町の衆議院第2議員会館

 熊谷市で2009年、小学4年の小関孝徳君=当時(10)=が死亡した未解決のひき逃げ事件で、孝徳君の母親が2日、東京・永田町の衆議院第2議員会館で開かれた交通安全議員連盟総会に出席し、時効撤廃や法改正を求める嘆願書を提出した。

 「逃走する行為は第2、第3の事故を起こす危険性も高い。ひき逃げに過失はないと思います」。総会の冒頭、孝徳君の母親は訴えた。

 嘆願書には、これまでも訴えてきた死亡ひき逃げ事故の時効撤廃のほか、救護措置を怠って逃走する行為自体を危険運転と捉える「危険運転逃走致死傷罪」や「危険運転(発覚免脱)逃走致死傷罪」の新設を求める内容を新たに付け加えた。

 昨年も母親から嘆願書を受け取った同連盟事務局長の竹本直一衆院議員は「逃げ切れないという意識を持たせることが犯罪抑止に役立つ」と応じた。

 総会には関係省庁や国会議員らも出席。藤丸敏衆院議員は「助かる命を見捨てていく行為を過失とは言えない。絶対に逃がさない仕組みをつくらないといけない」と意見を述べた。

 総会後、母親は「実際に参加して伝えることで、いろいろな意見も聞くことができ、関心を持ってもらえていることが分かった。今後も時効撤廃を訴えていきたい」と話した。

 母親はブログ「《未解決》熊谷市小4男児ひき逃げ事故!《時効まであとわずか》」で情報提供を呼び掛けている。

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