埼玉新聞

 

4年連続でウイスキー世界最高賞、秩父のベンチャーウイスキー 秩父、羽生、川崎の原酒をブレンド

  • 世界最高賞を受賞したウイスキーを持つブランドアンバサダーの吉川由美さん=1日午前10時25分ごろ、秩父市みどりが丘のベンチャーウイスキー

 ウイスキーブランド「イチローズモルト」で知られる秩父市みどりが丘のベンチャーウイスキーが、世界で最も権威のある英国のウイスキー品評会「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)2020」で、同社の「イチローズモルト&グレーン ジャパニーズブレンデッドウイスキー リミテッドエディション2020」が世界最高賞を受賞した。同社が世界最高賞を受賞するのは4年連続。

 受賞した「ブレンデッドウイスキー・リミテッドリリース」部門は、大麦麦芽だけを原料にしたモルトウイスキーに、大麦麦芽のほかトウモロコシなどの穀物を原料にしたグレーンウイスキーを混ぜ合わせたブレンデッドウイスキーで、製造5千本以下が対象となる。同社のウイスキーは秩父と羽生、川崎の3種類の原酒をブレンドしたという。

 広報業務などを担当している同社ブランドアンバサダーの吉川由美さん(38)は「たくさんの人たちに味を率直に評価してもらった」と喜びを語った。同社の同部門での世界最高賞の受賞は3年連続で、17年は一つの樽(カスク)からのみ瓶詰めしたシングルモルトの味を競う「シングルカスクシングルモルトウイスキー」部門で受賞している。

 昨秋からは秩父みどりが丘工業団地内に建設していた第2蒸留所が本格的に稼働を開始し、今月からは新たに地元の県立秩父農工科学高校の卒業生など、4人の社員が入社している。吉川さんは「今年のうちに10年ものの商品をリリースしていきたい。ウイスキーと一緒に人材も育成していければ」と話していた。

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