埼玉新聞

 

<新型肺炎>外出自粛要請で休館、営業見合わせも 観光客でにぎわう秩父の行楽地、戸惑いの声漏れる

  • 長瀞ラインくだりの乗船客などでにぎわいを見せていた岩畳周辺=27日午後1時40分ごろ、長瀞町長瀞

 県が今週末の不要不急の外出自粛を要請したことを受け、秩父市は「秩父まつり会館」と「ちちぶ銘仙館」を28、29日の両日は臨時休館とした。長瀞町では、名物の「長瀞ラインくだり」など、和船3社が両日の営業を見合わせた。一方で、春の陽気に誘われて、秩父地域の行楽地には観光客が訪れており、関係者からはどう対応すればいいのか、戸惑いの声が漏れる。

 長瀞町では27日、岩畳周辺は若者や家族連れなどの大勢の観光客でにぎわいを見せていた。東京都や川越市から訪れた20代の女性2人組は「新型コロナウイルスが問題になっているけど、屋外だし金曜日なのでセーフかなと思った。船下りが楽しめたし、豚丼やわらじかつ丼もおいしかった」と笑顔を見せた。

 町観光協会は秩父鉄道長瀞駅前にある観光案内所を休館することも検討していたが、27日の観光客の様子を見て、28日は通常通りに開館する予定だという。同協会の村田光正会長(59)は「『どうぞ来て下さい』とは今は言えないが、来てくれた人にはそれなりに対応しないといけない」と話していた。

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