埼玉新聞

 

子どもの急患、専門医が毎夜受け付け こども夜間診療所、川口市が開所 常設施設で市民に安心感を

  • 4月1日開所する「こども夜間救急診療所」=川口市三ツ和

 川口市は同市三ツ和1丁目の鳩ケ谷庁舎内に「市こども夜間救急診療所」を4月1日、開所する。毎夜、小児の専門医1人が勤務し子どもの急患を受け付ける。医師の配備には地元医師会のほか、四つの医科大学が協力する。看護師は2人。

 これまでは、輪番制で医師会会員が救急夜間診療をしていたが、それぞれ自分の診療所で行っていたため、市民には場所が分かりづらい面があった。常設の施設が開所することで、市民には場所が分かりやすくなり安心感も増える。

 受け付ける子どもは0歳から中学3年生まで。発熱や腹痛など内科症状が対象。平日は午後7時半から10時半まで。これ以降の深夜は従来通りに、市立医療センター(西新井宿)、済生会川口総合病院(西川口)、埼玉協同病院(木曽呂)が輪番で受け付ける。

 医師派遣で協力するのは獨協医科大学越谷病院、東京医科歯科大学、東京慈恵会医科大学、日本大学。1週間のうち地元医師会が1~2日、4大学の医師が5日~6日を担当する。

 市によると、2019年1月に同診療所に関する検討会議が発足。川口医師会の新谷仁氏が会長を務め、医療センターや済生会病院など市内のつてを頼って4大学の協力を得ることができたという。

 施設は旧鳩ケ谷市役所庁舎の敷地内にある車庫を改築し1階部分で同診療所が開所する。総工費約8500万円で今年1月に完成した。

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