埼玉新聞

 

<新型肺炎>熊谷の子ども食堂、平日に毎日開放 子どもの預け先に困る働く保護者を支援「利用して」

  • 熊谷市石原にあるこども食堂「熊谷なないろ食堂」

 熊谷市石原にある子ども食堂「熊谷なないろ食堂」(NPO法人SK人権ネット運営)は31日まで、小学生以上を対象に平日毎日、午前9時~午後5時まで、1日500円(昼食付き)で開放している。新型コロナウイルスの感染拡大防止策の臨時休校に伴う支援策の一つで、子どもの預け先に困っている働く保護者を対象に実施。同NPO代表理事の山口純子さん(45)は「本当に必要な方に利用してほしい」と話している。

 通常は週3回、午後5時~7時半の運営で平均50~60人の利用があるという。提供している食事の食材のほとんどが市内の大手スーパーやJA、青果市場、農家や家庭菜園など定期的な寄付で賄われている。

 調理スタッフも主婦らのボランティア。野菜を中心とした彩り豊かな煮物や炒め物が6~7品、コロナウイルス感染を防ぐために通常のビュッフェ形式ではなく皿に取り分けて提供。配膳なども高校生や大学生がボランティアで手伝い、時には手話教室や英語教室に様変わりすることもあるという。今回はカフェ「nanacafe」の1部屋を貸し切り利用するため、1日20人程度の子どもたちの受け入れを想定。「自粛ムードのこども食堂ですが、なないろ食堂は普段と変わらず実施します。ママ友にも話を聞き、お役に立てたらと思いました」と山口さんは話す。

 2人の小学生を持つ大嶋理寿さん(44)は「本当にありがたい。お互いさまの精神で支え合って乗り越えていきたいと思います」と笑顔を向けた。

 新型コロナウイルス感染防止対策として検温を1日2回実施。マスクを着用し、保護者は同意書や承諾書に勤務先を記入、いつでも連絡のつく態勢を整えている。

 問い合わせは、同NPO(電話048・577・8575山口さん)へ。

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