埼玉新聞

 

<新型肺炎>給食の食材、加須市が子ども食堂に寄付 小中学校の臨時休校で不要、ひとり親家庭など支援

  • 子ども食堂の運営者などに給食で使われなくなったダイコンやニンジン、キャベツが手渡された=加須市の加須学校給食センター(市提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大防止対策で小中学校などが臨時休校になり、給食の食材が不要になる事態が発生したことを受け、加須市は3日、給食食材に加えて、イベント中止で不要になった食品も合わせて、子ども食堂の運営団体など4団体に寄付した。

 配布場所にしたのは同市町屋新田の加須学校給食センターで、学校給食課がダイコン71キロ、ニンジン69キロ、キャベツ57キロを提供。農業振興課は米50キロ。商業観光課はチョコレート30袋を三つとスナック類30袋を10個持ち寄った。

 配布を受けたのは、子ども食堂やひとり親家庭を支援している同市の市民グループ「こども食堂応援隊」、子ども食堂を運営する「すくすく広場」など。同市子育て支援課によると、給食用の食材は発注を止められなかった幼稚園7園、小学校12校、中学校5校分だという。

 こども食堂応援隊代表の内田圭一さん(78)は「ひとり親家庭などに支援を行っている。特にいま、米の不足を感じている家庭が多い。コロナウイルス感染予防対策で、手渡しするときは短時間で行うなど、工夫している」と話した。

 子ども食堂自体も休止状態を余儀なくされているため、各団体では、提供を受けた食材と食品は、ひとり親家庭を中心に届けたいとしている。

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