埼玉新聞

 

LGBT理解を 越生でフォーラム 性同一性障害に悩んだ半生、講師が語る 気持ちが楽になった経験とは

  • 自身の性同一性障害の体験だけでなくLGBTについて広く語った斎喜さん=越生町越生の中央公民館視聴覚ホール

 性的少数者(LGBT)への理解を深めるため、埼玉県越生町は「第17回越生町男女共生フォーラム 性同一性障害~自分らしく生きる」を開いた。会場の同町中央公民館視聴覚ホールには約150人の聴衆が集まった。

 講師を務めた鳩山町在住の斎喜逸江(ときえ)さん(33)は冒頭、「LGBTの割合は8・9%といわれている。身近にもいるはず」と説明。その後、性同一性障害に悩んだ半生を語った。

 女性に生まれ、自他ともに「男の子っぽい女の子」と認識されていたが、10代後半に性同一性障害であることが分かった。通院や両親へのカミングアウトなどを経て性別適合手術を受け、今は戸籍上も男性として生活している。

 斎喜さんはまた、テレビドラマで性同一性障害を知って気持ちが楽になった経験などから「(講演で)こういう人もいるんだなと思ってもらえたらいい」とも話した。

 質疑応答では会場から、「手術に保険が適用されるのか」「差別を受けたか」などさまざまな質問が出されていた。

 講演に先立ってあいさつした新井雄啓(あらいかつひろ)町長は「あらゆる分野でダイバーシティを考えるきっかけにしてほしい」と語った。

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