埼玉新聞

 

川口で「おみこし&うまいもんフェスタ」、青空に恵まれ盛況 9町会の100人で大人みこし 地域活性を

  • 「ワンチームで」と9町会で一つのみこしを担いだ=8日、川口市領家

 川口市領家、市立領家小学校の校庭で8日「おみこし&うまいもんフェスタ」が開催された。地区内の飲食店や酒屋4店がテントで店を出しうまいもんを提供、みんなで夏まつりのみこしを引き出し9町の力持ちが集まって一つのみこしを担いだ。

 「日本ラグビーにあやかってワンチームで頑張ろうという気持ちをアピールしたかった」と主催した領家地区連合町会長の吉田茂さん(70)は言う。

 暖かな日差しの青空に恵まれ、校庭はみこしの掛け声や太鼓の音で祭り気分が盛り上がり、お年寄りから子どもたちまで約千人でにぎわった。

 「子どもが減り、お年寄りが増える、このままじゃ祭りができない。何とか街を元気にしたい」(吉田さん)と、同町会連合会は2016年8月に「新生領家地区まちづくり会」を立ち上げ、町会加入促進委員会とまちおこし委員会で具体策を練ってきた。

 町会加入では17年2月から新たに350世帯加入の成果を上げた。全世帯数6200のうち6割の3700世帯が加入している。

 式典で吉田さんは「この祭りを地域活性化の第一歩にしたい」とあいさつ。領家東小、領家中、元郷中の各校長も列席し、代表して領家小の鈴木智雄校長(53)は「地域の絆を深めようというのは無償の愛で、地域の財産です」と祝辞を述べた。

 「うまいもん」の模擬店を出したのは空揚げなどの地域内の4店。酒屋「志ん屋」の河原俊幸さん(61)は「10月の台風19号で被災の危機感から町会全体の意識が盛り上がった。助けが必要なお年寄りのこととか、思いやりを育てることも。日頃の町会活動がいざという時に役に立つと思う」と言う。

 みこしは領家1丁目のもの。領家稲荷神社から領家小までの約1・5キロを、大人みこしと子どもみこしが巡回した。大人みこしは50人が必要。9町会の100人が交代で参加。

 東領家町会の金属加工の工場を経営する山下孝さん(56)は「久しぶりに担いで疲れた」。子どもみこしをかついだのは約20人。領家小6年の河原琥太郎君(12)は「楽しかった。でも重くて大変だった」と話した。

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