埼玉新聞

 

<台風19号>川沿いの観光施設に大打撃 浸水被害で遊歩道やトイレ使えず、秋の紅葉シーズン休業

  • 営業中止している「くらかけ清流の郷」。鞍掛橋も通行止めとなっている=10月31日、東松山市神戸

  • 浸水した「ときがわ花菖蒲園」。園内を巡る木道が流された=1日、ときがわ町玉川

  • 嵐山渓谷バーべキュー場。台風前と比べ水の流れが左右に分かれた。奥の嵐山渓谷に渡る飛び石も浸水している=10月31日、嵐山町鎌形

  • 台風19号で壊れた槻川沿いの遊歩道。県が水辺・川の再生で整備した=1日、小川町小川

 台風19号による記録的な大雨により、各地で甚大な浸水被害が出ている。比企地域の槻川、都幾川沿いの観光施設なども大打撃を受けた。秋の紅葉シーズンを迎え、休業を余儀なくされており、地元関係者は「残念です」と話している。

 東松山市神戸の「くらかけ清流の郷 バーベキュー場」は、都幾川の増水で、売店や管理棟、東屋、テーブル、椅子、バーべキュー用具セットなどが流され、トイレも使用できなくなった。2016年5月にオープンし、営業期間は4月1日~11月30日。利用者数が年々増えていた矢先で、今季の営業は中止した。

 都幾川上流のときがわ町玉川の「ときがわ花菖蒲園」も川の増水で冠水した。広さ約1万平方メートル、8千株を超えるハナショウブが植栽されている。遊休農地の有効活用で整備したもので、園内を巡る「木の遊歩道」が流された。町産業観光課によると、これまでも浸水はあったが「木の遊歩道が全てなくなったのは初めて」と話していた。

 槻川沿いの嵐山町鎌形の「嵐山渓谷バーべキュー場」は関東エリアの人気スポット第1位。川の増水で管理棟、売店、トイレ、野外炉が浸水した。トイレは浄化槽が壊れ使えなくなっている。「嵐山渓谷」の下流玄関口に当たり、渓谷に渡る飛び石も水没した。後片付けをしていた町観光協会の関係者は「(地元の人によると)ここまで水が来たのは明治45(1912)年以来らしい」と話す。営業期間は3月下旬~12月上旬までだが、予定していた「紅葉まつり」(16日~12月8日)は中止にした。「これから紅葉シーズンを迎える前に残念です」

 また、2008~15年にかけて、県の水辺再生100プラン、川のまるごと再生プロジェクトで整備した槻川沿い(東秩父村、小川町、嵐山町)、都幾川沿い(ときがわ町、東松山市)の遊歩道、広場、階段、飛び石、護岸などが、多数の地点で壊れるなどの被害が出ている。担当の東松山県土整備事務所は「被害状況を調査。今後、どうするか検討したい」としている。

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